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たまには書くかな

某料理漫画あるよね、スピリッツでやってるやつ
今週のはひどかったねー!
論文からフィギュア引っ張ってきてさも”科学的な論理展開”で農薬を叩いてるけど
ちゃんと科学的にデータを解釈すると、全く逆の結論が見えてくるんだよ!

作者の論理展開はこうさ
1. ネオニコチノイドは昆虫の受容体に比べて人間のにはたかだか100倍結合しにくいというだけ
2. ニコチンは小児の発達に悪影響を及ぼす
3. ネオニコチノイドはニコチンに構造がよく似ている
4. ネオニコチノイドは人間にも害になるんだ!
5. 科学者も警鐘を鳴らしている!(でも残念ながら二人しかいなくて、しかも国にはとりあってもらえないんだ、ひどい話だよね、と作者は言いたいらしい)
6. みんな気をつけよう!

でもね、そもそも1.の解釈が間違ってるんだよね
論文から引用してる表をよく見てよ
ニコチンが体に悪くて、ネオニコチノイドがニコチンによく似ているから、それも体に悪いはずだという三段論法をとるなら、受容体との反応はニコチンと比較しなくちゃ
この表ではニコチンは昆虫の受容体に比べて人間のには500倍よく結合すると言っている
つまりね、ヒトのニコチン性ACh受容体と昆虫の受容体、同じ受容体でも特異性はそんなに違うっていうことなんだ
この漫画の論理でいくなら、ニコチンの体に及ぼす悪影響は受容体を通しての反応ということになるから、1.は本来なら100倍結合力が弱いんじゃなくて次のような解釈をしないといけない
  ニコチンと同じ作用をニコチン性ACh受容体を通して起こすためには、ネオニコチノイドは50000倍必要
実に5万倍だよ?これが低く見積もってこんなもんさ。
ネオニコチノイドの種類によってはこの5倍から20倍必要なことが表からわかる。
科学的に言えばオーダーが二つ違う。つまり、科学的には非常に安全性が高いということができるんだよね

いやー、エセ科学論証にだまされちゃダメだよー
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